ゆんちゃんの気づき

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【外部指導員はアリ?】学校部活動を取り巻く問題と具体的な解決策について考える

こんにちは!現役テニスコーチのゆんです。

今回は、学校教育における部活動について考えていきます。学生のころ、部活動に入っていた方も多いかと思います。全国大会を目指して頑張っていた、遊び感覚でスポーツを楽しんでいたなど、部活動の目的は様々だったと思います。そんな部活動を取り巻く問題とその具体的な解決策について書いていきます。スポーツの視点が多くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです!

 

 

 

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部活動の歴史

現在、日本の学校では、学習指導要領に学校教育の一環として部活動について記載されています。部活動から人格形成や自発的行動などを学び人間性の成長を図るとされています。元々、部活動とは戦時中の軍事修練のようなもので、戦争の時は体術や棒術、槍術などの訓練をしていたのです。

 

戦時中の訓練です。今でいう体罰や鉄拳制裁などは容易に想像できます。むしろ、もっとひどかったと思います。一時期話題になった、教員の体罰問題は悪い意味で、伝統を受け継いでいたのかもしれません。

 

戦後、部活動が多様化し、現在の運動部・文化部のようなたくさんの種目ができました。戦後80年近くなりますが、現在も部活動が教育現場と強く結びついているのは、学習指導要領によって学校教育と強く関連付けられているからです。

 

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現在の部活動

先述したように、部活動と学校は切っても切り離せない関係です。なので、文部科学省が大きく変わり、部活動がない学習指導要領を発表すれば、部活動廃止はあり得ます。おそらく難しいことだと思います。

 

また、現代において、部活動は戦争のための修練ではありません。人格形成や目標に向かって努力すること、人間として自立することを学ぶ非常にいい機会だと思います。体育会出身の大学生が就活に強いといわれる理由もここにあると思っています。

 

高校までの部活動では、生徒のやる気や競技レベルの差があり、チームのまとまりや指導の難しさが否めません。中には、いじめに発展してしまうケースもあります。また、数は減ったと思いますが、部活動を強制させる学校もあり、目的を見失った部活動が多くあることもあるそうです。

 

部活動の問題点

部活動の現状を踏まえ、私が思う部活動の問題点を生徒側と教員側で1つずつ挙げます。

 

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生徒のモチベーション・レベルの違いや目的の違い

先述したように、部活動で競技力を向上させたい生徒もいる中、学校の意向で仕方なく所属する生徒も中にはいます。その温度差から生まれる、生徒間の不仲やいじめなどは無視することはできません。どちらが正しいというわけではありませんが、生徒の目的が違えばそこに衝突が生まれるのは、至極当然のようにも感じます。上手くなりたい生徒はしっかり練習する。やる気のない生徒はまじめにやらなかったり、部活動自体さぼるかもしれません。これでは、学校側の「人格形成や自発的な行動を身に付ける」という目的も意味がありません。

 

教員の心理的・肉体的負担が大きい

教員の仕事は非常に多く、ブラック公務員といわれることがあります。これは、部活動の指導をする時間が大いに関係しています。授業後の部活動でケガや問題が起きた時、それは教員の責任になります。何かあったとき素早く対応できるように、教員は基本的に部活動に顔を出す必要があります。部活動が終わった後、職員室に戻りまた仕事をすることがほとんどです。また、土日の練習や大会、夏合宿などにも帯同も同じ理由で参加しなければいけません。こうなると、残業に続き休日返上です。さらに、部活動には残業代や手当がごく少額という状態です。これでは、どんなに自分の生徒であろうと教員も涙目ですよね。これに加え、経験のない競技に割り当てられたらもうメンタルもいかれてしまいます

 

今後の方向性

以上を踏まえ、私が現段階で最もいいと考えている策は、「外部指導員の導入」です!外部指導員制度は、2017年に制度化されました。目的としては、先ほど書いたような「教員の労働時間削減」「部活動の質向上」です。

 

もうすでに外部指導員を導入している自治体や学校もありますが、まだそこまで浸透しておらず、教員の負担が大きいのが現状です。自治体や学校が積極的に外部指導員を導入していくと、「教員の労働時間問題」「部活動の質向上」が見込めると考えます!

 

 

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教員の労働時間問題解消

先述したように、部活動の時間は手当がほとんど出ず、土日返上に加え、夏休みなどの長期休暇も練習に顔を出さなければいけません。

部活動を外部指導員が請け負えば、その時間、教員は教務に集中することができます!また、土日の練習や大会、合宿なども引率できれば、教員の負担をさらに削減することができます。教員に余裕があれば、指導員と一緒に練習を見たりするのもいいと思います。

 

部活動の質向上

教員の負担が減るだけではありません。教員は、自分の経験競技以外の部活動に振り分けられることが多いです。高校時代のテニス部の同級生の話です。現在、公立高校の教員をしていますが、全く経験のない硬式野球部の顧問を3年間していたそうです。やはり、競技経験がないので、どう指導したらいいかわからず、精神的にもしんどかったそうです。

外部指導員が導入されれば、競技経験者による専門的な指導を受けることができます!生徒からすれば、競技経験のあるコーチから指導を受けられるのでうれしいですよね!競技レベルが低い生徒も、上達が感じられればより熱心に打ち込んでくれると思います。全体的に、部活動の質向上が見込めます!

 

教員、生徒、指導者がWIN-WIN-WINの関係になる

外部指導員を導入することで、スポーツ選手のセカンドキャリアの形成にも繋がります。雇用が生まれるのです。クラブのコーチより給料は少ないですが、全くないよりいいと思います。元オリンピック選手や日本代表レベルであれば、ナショナルチームやトップのコーチ・監督の話が来ると思います。一方、「そこまでではないけど、ボチボチ選手してました」という人には、外部指導員という一つの選択肢があるだけでも、輝くポジションが増えるわけです!

 

教員は労働時間が減る。生徒は専門的指導が受けられる。元選手の雇用が生まれる。三者WIN-WIN-WINの関係」になります!

 

 

外部指導員の問題点

外部指導員を導入するにも問題があります。私なりに考えた、外部指導員にお金を割かないであろう理由を3つ書きます。

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外部の人間が生徒と関わることに関して懸念がある

名前の通り、外部指導員は外部の人間です。教育現場の教員でも、体罰パワハラ、セクハラ、生徒の個人情報漏洩など不祥事が起こる可能性があります。外部指導員でも、その懸念はぬぐい切れません。むしろ、より不安に感じるでしょう。

 

指導員もしっかり責任感を持っており、事故・ケガの安全管理ができる、有事にスムーズに対応できるなどの安心感や信頼性が求められます。しかし、外部に委託しているので質の良し悪しは来るまで分かりません。万が一のことを考えると、学校側も外部指導員を導入しづらいのも分かります。

 

勝利至上主義になる可能性がある

外部指導員は、その種目に関して指導できるレベルであるとすれば、かなり競技レベルが高いと考えてもいいでしょう。そういう元選手が指導者になった時、自分が昔されていたように体罰などをしてしまう場合があります。また、勝つためにはどんなことでもする、いわゆる「勝利至上主義」の体制になってしまう可能性があります。指導者自身がが競技で打ち込んでいた種目で、指導に熱が入ってしまうのも理解はできますが、学校における部活動では 勝利<人間的成長 なので、目的がずれてしまう恐れがあります。

 

 

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導入に費用が掛かる

現実的に一番の問題は、おそらくお金です!私立においては、スポーツで成果が出れば「スポーツが強い学校」と世間では認識されます。すると、スポーツを頑張りたい生徒が志望し、生徒が増え、授業料が学校に払われます。少し汚い話ですが、学校が儲かるわけです。そうすれば、指導者を雇い、より安定してスポーツで成果を出し、さらに生徒が志望するという好循環になるわけです。先行投資として、外部指導員を導入する学校もあると思います。

 

公立において、部活動は競技として成果を出すところではないかもしれません。部活動は、あくまで人間関係や主体性を身に付ける場としてしか考えられていないとします。極端な話、大会で成績が悪くても、人間関係や主体性というところが生徒に身についていれば、目的は果たしているのです。少し極端すぎるかもしれませんが、そうなると別に高いお金を払って、外部指導員を導入する必要はないですよね。

 

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まとめ

部活動の現状・問題、その改善策として外部指導員の導入について書いてきました。私自身、中学でテニス部に入ってなければ、今の自分はいないと思います。学習指導要領にあるように、部活動から学ぶことはたくさんあります!教員の経験はありませんが、先生たちのやりがいもあると思います!そんな素晴らしい部活動も、時代とともに変わり、生徒・教員たちにとってよりよいものになっていかなければいけません。

 

今、スポーツ業界で働く私たちがするべきことは、スポーツの素晴らしさをたくさんの方たちに知ってもらい、スポーツをしてもらうことだと思います!そうしていけば、スポーツ価値が上がり、スポーツにお金を払ってくれる人が増え、スポーツ産業が盛り上がっていきます!外部指導員の導入を見送っている自治体や学校も積極的に導入してくれるでしょう。

 

スポーツの価値が今より認められ、スポーツによってより多くの笑顔が生まれるそんな世の中にしていきたいですね!